転職に悩む看護師さんに現役施設看護師きなこが施設の違いを教えます‼
老健?特養?なにがどう違うんだっけ?
病院で働いているとイマイチわかりませんよね。
入院患者さんでも特養、老健、有料老人ホーム入所中でって方はいると思います。
お恥ずかしながら、私も病棟勤務中はほとんどわかっておらず、
「施設なんてみんな同じようなものじゃない?とりあえず「施設」に入所しているのね。」
くらいの捉え方でした。
医師でもわかってない方結構いますよね。
緊急で救外受診に付き添った際とか
「医者いるんでじゃないの?紹介状は?」って聞かれて
「特養なので常勤医はいなくて~」とかいちいち説明したりして。
看護師として退院調整する際に、
医療依存度が上がったり介護度が上がっている状態で前の施設に戻れるのかとかもわからないし。
(ケアマネに情報提供したりMSWが介入はしてくれますけど)。
特養への転職を考えている看護師さんも
特養のイメージがわからなくてって人もいると思うので
私なりに情報をお伝えできればと思います。
正直、これを知らないと転職の際に損をしたり、
「こんなはずじゃなかった…」となる可能性が高いので必見です。
特別養護老人ホーム
私が最初に転職したのが特別養護老人ホームです。
なので、老健や有料老人ホームよりも詳しく知っています。
特養を運営するのは自治体や「社会福祉法人」です。
「社会福祉法人」とは社会福祉事業を行うことを目的とした民間の非営利法人です。
非営利法人、つまり利益を追求する民間企業とは違います。
倒産リスクは低く安定した収入が得られます。
私が働いた特養、現在働く障がい者施設も社会福祉法人が運営しています。
私は働くのは大きい社会福祉法人です。
私が考えるに絶対に母体がしっかりしている施設の方が良いと思います。
(社会福祉法人で働くメリットについては今後別記事で書いていきます。)
特別養護老人ホームは日常的な介護を必要とする高齢者に、介護と生活援助サービスを提供します。要介護度3以上の65歳以上高齢者が入所している施設です。いわゆる「終の棲家」と言われ、老衰等で看取ることも可能です。
要介護3以上なので寝たきりの方も多く、脳血管疾患、心疾患等の既往あり、内服治療している方も多いです。
胃ろうや経鼻から経管栄養の方もいます。
特養は常勤医を設置する義務はないので常勤医はいない施設が多いです。
代わりに嘱託医、協力病院が設置されているはずです。
嘱託医が週に1回程度定期的に回診に来て定期薬を処方したり、
熱発した等の突発的な診察をしてくれます。
ですので、常に医師に相談診察してもらえるできる環境ではありません。
なにか異常があれば看護師が観察、判断し医療へとつなげていく必要があります。
医療へつなぐ必要がある場合には嘱託医に相談したり、協力病院に受診します。
看護師は常時勤務の義務付けはないので日勤のみの場合が多いです。
あと、その特養がどんな雰囲気かを知りたければ
ホームページでブログがあったり、広報誌の掲載があることが多いので、そちらを見たり
広報誌の中に利用者の満足度調査の結果を発表してたりしますので調べても良いかとおもいます。
あとは厚生労働省の「介護事業所・生活関連情報検索」というものがあり、
そちらで施設を検索してみると
運営情報や従業員の勤務平均勤務年数だったりが分かりますので
参考になるかもしれません。
老健とは
老健はリハビリテーションを必要とする高齢者の在宅復帰と在宅生活の継続を支援する施設です。要介護1以上の65歳以上の高齢者が対象。
老健は医療法人が運営していることが多いです。
老健には常勤医がいて、だいたいその方が施設長をしているイメージがあります。
「終の棲家」として長期入所を前提とする特養とは、施設としての目的が大きく異なります。
ですが、ケースバイケースで在宅や特養等に移れずそのまま亡くなる入所者もいます。
看護師は常時勤務しているため交代勤務です。つまり夜勤があります。
医療行為も特養よりも多いのではないかと思います。
有料老人ホームとは
有料老人ホームは民間企業が運営しているもので、入居者は自立~要介護5まで様々な方がいます。在宅での生活が困難な高齢者に生活全般の介護を提供しています。
常勤医はおらず、嘱託医対応のことが多いです。
看護師は24時間勤務しているところもあったり日勤のみのところもあったり様々。
日勤のみならオンコール当番がある可能性があります。
民間が経営しています。
民間だからこそできる自由なサービス等もあるかと思います。
(ホテルのような高級有料老人ホームとか)
「利益追求」を求めて
労働条件が悪いところがあるとエージェントさんに聞いたことがありますので
事前によく調べてる必要があります。
まとめ
施設といってもいろんな種類、働き方がありますよね。
特養…自治体や社会福祉法人が運営する。介護度3以上の高齢者が入所。介護と生活援助サービスを提供する施設で「終の棲家」と言われ、看取りをするケースも多い。常勤医はいない。嘱託医、協力病院の設置がある。看護師は日勤のみ(オンコールありの場合多い)。
老健…医療法人が運営。要介護1以上の高齢者が対象。高齢者の在宅復帰と在宅生活の継続を支援する施設。常勤医あり。看護師は交代勤務。
有料老人ホーム…民間企業が運営。入居者は自立~要介護5まで様々。在宅での生活が困難な高齢者に生活全般の介護を提供。
皆さんも良い職場に出会えますように。
コメント